岡田 佳子研究室の評価
どんな研究をしていましたか?
光学顕微鏡でより微細なものを観測するためには、波長のより短い光を物体に照射してその反射を観測する必要があります。しかし波長の短い光を生きている細胞に当てたりすればダメージをおってしまって生きたままで観測できません。ところで死海などに生息するある種の菌の中には、入力した波長の半分の波長で出力するという特殊な性質をもつものがあります。その性質を利用すると、計測する2倍の波長の光を当てて、生きたまま細胞を計測することができます。その菌の特性をさらに解明し、応用させるという研究をしていました。
研究に対して十分なサポートは得られましたか?
岡田先生には読むべき論文の探し方から、実験の計画の立て方まで丁寧に教えて頂きました。研究室の設備は限られていましたが、その中でできる実験を中心に普段は研究を行いました。先生は当時理化学研究所の非常勤職員でもあったので、埼玉県の理化学研究所にも連れて行っていただき、そちらで論文のメインとなる実験は行いました。高額なレーザーやレンズなどの設備を借りることができましたので、特別な体験だったと思います。
どのような点で成長ができますか?
やる気さえあればどこまでも面倒を見て下さるので、研究そのものや発表の仕方に至るまで丁寧な指導をして頂くことができます。先輩、後輩共に海外の学会での発表などもチャレンジさせてもらえた方が多数おられるのがその証拠です。
また社会人になる一歩手前ということで、社会での振る舞いや常識についてもたびたび諭して頂いたことが印象的でした。人として、理工系の研究者やエンジニアとして成長させてもらえる研究室でした。
コアタイムはありますか?
なし
休日や一日の流れについて教えて下さい
基本的に決まりは全くなく、完全に自由でした。ゼミや授業がある日は当然そちらに出席しますが、それが終わったからと言って必ずしも研究室による必要はありませんでした。でも居心地がいいので授業が無い間は研究室に入り浸ってのんびりし、時々研究に使う菌の培養など作業や英語の論文の読解などをして、暗くなったら帰るというようなルーティーンでした。
休日は研究室が閉まっているので実験などはありませんでした。ただ論文の追い込みの時期などは土曜日にも研究室で助けて頂いたことがありました。
就活・進路について
研究活動が自由な研究室ですので就活はしやすかったです。(ただし大学の授業日程として後期の期末試験が2月頃にあったため、参加できない企業説明会が多々ありました。他大学に比べて出遅れ感がありました。)
私の時は卒業後は大手電機メーカーや自動車メーカーに就職する人が多かったです。ただその後は進学して修士課程まで修める人も多いと聞いています。
研究室の全体的な感想
やりたい研究を自分のペースで(ひつようなら理研での実験まで)やらせてもらえて、就活も自由、かつ人としても成長できるように教えてもらえる、これ以上ない研究室だと私は思います。学生特有ののんびりしすぎてしまうような時には厳しく指導して頂き、でも助けが必要な時は優しくフォローしてもらえる、母と先生の中間のような教授のお陰で有意義な学生生活を送ることができました。本当に感謝しています。
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